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【症例紹介】気胸について

2024/11/22/

いつも前川ペットクリニックをご愛顧いただきありがとうございます。

 

今日は呼吸が早いということで来院した猫ちゃんの症例をご紹介します。

症例は13歳の猫ちゃん(避妊済)で当院には2〜3日前から元気食欲がなく呼吸が早いということで来院されました。

院内での呼吸状態が悪く、すぐに酸素吸入をしながら診察を行い、聴診では肺音が悪く、心臓の音が聞こえない状態でした。

少し状態が安定してからレントゲン検査を行うと、心臓が胸壁から浮いている像が確認できました。

(通常のレントゲンでは、心臓が胸壁に接している像が見られる)

このようなレントゲン像は気胸という病気が疑われます。

 

 

気胸とは胸腔(心臓や肺が存在する空間)内に空気が貯留してしまう(肺の外側に空気が貯留)状態を指します。

気胸は胸の深い大型犬に発生が多く、他の原因としては咬傷や交通事故などで起こります。

症状としては呼吸促迫、開口呼吸、チアノーゼなどが挙げられます。

治療法としては胸腔に針を刺し空気を抜く処置が必要になります。

また、肺に穴が開いて気胸を繰り返す場合は、胸腔内に血液を注入して穴を塞ぐ、胸腔内の空気を逃すドレーンの設置、肺の穴を塞ぐ外科手術などの処置が必要になることもあります。

気胸は予後が良好なものもありますが、緊急症例であることが多いため、呼吸が荒いなどの疑わしい症状がある場合はすぐに動物病院に相談してください。

 

 

埼玉県川口市にある前川ペットクリニック。

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