【症例紹介】膵炎について
2025/09/23/
いつも前川ペットクリニックをご愛顧いただきありがとうございます。
今日は嘔吐とふるえを主訴に来院したワンちゃんの症例をご紹介します。
症例は10歳のワンちゃん(去勢雄)で、当院にて血液検査、超音波検査、レントゲン検査を行ったところ、急性膵炎が疑われました。
膵炎とは十二指腸という腸の側にある膵臓という臓器の炎症で、急性症状の場合、激しい嘔吐や強い腹痛を伴い短期間に死亡する可能性もある恐ろしい疾患です。
膵炎は膵臓特異的リパーゼの検査や超音波検査機器の進歩により昔に比べると診断しやすくなった疾患ですが、今でも臨床症状やその経過、血液検査・画像検査などを総合的に判断し診断しなければならない疾患です。
膵炎の治療に関しては現在、残念ながら特効薬は存在しないため、点滴治療、制吐治療、鎮痛治療、栄養管理、抗炎症治療などの対症療法を組み合わせて治療を継続する必要があります。
膵炎は初期の重症度や併発疾患によって予後が異なります。
治療後の再発も多い疾患のため状態が回復してからも注意が必要です。
脂肪分の多い食事や肥満は膵炎の増悪因子と言われています。
体重管理などをしっかり行うことで膵炎の重症化を防げる可能性があります。
ワンちゃん猫ちゃんの急性嘔吐や腹痛、食欲不振などがある場合、膵炎の可能性もありますので早めに動物病院に相談してください。
埼玉県川口市にある前川ペットクリニック。
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