【症例紹介】ホルネル症候群について
2024/10/25/
いつも前川ペットクリニックをご愛顧いただきありがとうございます。
今日は眼に膜が覆っているということで来院された猫ちゃんの症例をご紹介します。
症例は推定14歳の猫ちゃん(避妊済)で当院にはうずくまって元気がなく、眼が膜で覆われているということで来院されました。
血液検査では明らかな異常がありませんでしたが、眼科検査で瞬膜という膜が眼を覆い、瞳孔が小さくなる縮瞳という所見が見られました。
これらの特徴的な所見はホルネル症候群という病気が疑われます。
ホルネル症候群とは眼球とその附属器の交感神経支配が麻痺することによって引き起こされる異常を言います。
症状の原因は中耳炎や外傷、椎間板疾患、腫瘍などが挙げられます。
また特発性といって原因がわからない症例も犬では50〜90%、猫でも45%程度存在します。
症状としては、通常片側性に起こり、結膜充血や眼瞼下垂(眼が閉じたような症状)、瞬膜突出、縮瞳などがあります。
原因疾患によっては斜頸(頭が意図せず傾く症状)や眼振(眼球が意図せず動く症状)などの神経症状が併発します。
治療は原因疾患があればその治療が主になります。
特発性ホルネル症候群の場合は、点眼治療を行いますが回復に4ヶ月程度要する場合もあります。
疑わしい症状がある場合は動物病院に相談してみてください。
埼玉県川口市にある前川ペットクリニック。
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