【症例紹介】眼球腫瘍について
2025/07/23/
いつも前川ペットクリニックをご愛顧いただきありがとうございます。
今日は眼が腫れているということで来院された猫ちゃんの症例をご紹介します。
症例は推定10歳の猫ちゃん(避妊済)で当院には右眼が腫れて出血しているということで来院されました。
院内で右目の状態を確認すると、眼球が腫大し、一部の組織が壊死をしてしまっている状態であり、眼球の温存は難しく、オーナー様に眼球摘出術を提案しました。
血液検査・レントゲン検査でも異常がなかったため、麻酔下で眼球摘出術を実施し、摘出した眼球を病理検査に送り、検査機関からは悪性黒色腫という診断が返ってきました。
今回の症例は、眼球の虹彩という部分に黒色色素斑が出現し、その色素が腫瘍化したものでした。
猫ちゃんの眼球腫瘍は頻繁に遭遇するものではないですが、その中で最も多いのが虹彩の悪性黒色腫になります。
今回は来院時にすでに眼球摘出を判断しなければいけないほど症状が進行していましたので、術後も再発リスクがあり注意深く経過を見ていく必要があります。
また、眼球腫瘍の症状が軽度の場合でも、様々な検査をしても手術に踏み切るまでの判断が難しくなるケースが多く、結果的に重症化してしまうことがあります。
眼球腫瘍は症状が重篤化してから来院するケースがほとんどですが、その前から眼を気にする、眼の色が変化してきたなどの症状が出ているため、何か気になることがあれば、まずは動物病院に相談し、定期的なチェックをするようにしましょう。
埼玉県川口市にある前川ペットクリニック。
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