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膀胱結石について

2025/06/27/

いつも前川ペットクリニックをご愛顧いただきありがとうございます。

 

今日は血尿が治らないということで来院された猫ちゃんの症例をご紹介します。

症例は4歳の猫ちゃん(去勢済)で、他院で膀胱結石の診断を受け食事療法を続けていたが改善しないということで、当院に来院されました。

当院でも尿検査・超音波検査を行い、膀胱結石があることを確認しましたが、結石の種類までは判定できず、2週間程度、食事療法を続けました。

しかし、症状が改善しないため、麻酔下による膀胱結石摘出術を実施しました。膀胱の中には5mm程度の膀胱結石が6個あり、その全てを摘出し、手術終了しました。

この結石を後日、検査機関で分析してもらったところ、シュウ酸カルシウムという食事療法では溶解しない結石であることが確認されました。

・シュウ酸カルシウム結石

 

尿結石には色々な種類がありますが、ワンちゃん猫ちゃんの9割以上はストルバイト結石かシュウ酸カルシウム結石のどちらかになります。

ただし、2種類の結石は治療法が異なり、ストルバイト結石の多くは食事療法で溶解する結石に対して、シュウ酸カルシウム結石は食事療法にはほとんど効果を示さないので外科的に摘出する必要があります。

手術前に尿検査で結石の種類が判断できる場合もあるのですが、今回は判断ができなかったため、最初に食事療法を行い、治療に反応がなかったため、外科手術を行うことになりました。

この猫ちゃんは、現在、血尿や頻尿もなくなりました。

血尿や頻尿が継続して、食事療法に反応しない場合は、シュウ酸カルシウム結石のような結石が原因の可能性もあります。

結石の種類によっては外科的摘出しない症状が改善しませんので、症状が続く場合は、動物病院に相談してみてください。

 

 

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